「下町ロケット」「半沢直樹」など、数々のドラマ化された名作を生みだしてきた池井戸潤の新作「陸王」。今度は舞台を足袋業者に移し、池井戸ワールドを堪能できる一冊です。
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舞台は足袋製造の老舗「こはぜ屋」
あらすじ
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。
そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?
※出典:Amazon
588ページを駆け抜ける!
全体のストーリーは、良くも悪くも「池井戸らしい」の一言。妨害してくる大手メーカー、融資を渋る銀行…。だけどそれでも、宮沢を始めすべての登場人物に感情移入し、興奮できる一冊です。
特に、社長が落ち込んでいるときに社員が励まし、声を上げる場面がなんどもあり、そのたびに仲間っていいな、と改めて感じられます。
588ページの大作ですが、その厚さを気にせず一気に読み切れます!
おわりに
池井戸作品をドラマ・書籍で経験済みの方にも、自信をもっておすすめできる一冊です!
池井戸作品をドラマ・書籍で経験済みの方にも、自信をもっておすすめできる一冊です!