猿でもわかる ふるさと納税の落とし穴

catch_フリー画像
ふるさと納税って落とし穴はないの?失敗しないの?という話。

最近、またニュースなどでふるさと納税の話題を耳にすることが増えてきました。
メリットばかりが強調されているのですが、
うまい話には裏があるのでは?
ということで、少し調べてみました。

■ふるさと納税とは

まずはWikipediaの引用。

ふるさと納税は、個人住民税の寄附金税制が拡充されたものである。地方自治体に対する寄附金のうち、2,000円を超える部分(所得税は2009年分まで寄附金の5,000円を超える部分、個人住民税は2010年分まで寄附金の5,000円を超える部分)について、個人住民税所得割の概ね2割(2015年までは1割)を上限とする金額が、所得税と合わせて控除される。

参照: ふるさと納税 – Wikipedia

正直よくわからないですよね^^;

特に「2千円を越える分を控除」という箇所が、
結局得なのか損なのか、非常にわかりにくいです。

そこで実際に計算してみました。

※本記事は、納税のお礼としてもらえる商品だけを見て
お得かどうか?を判断しています。

ふるさと納税本来の目的である
「自分で寄付先の自治体、寄付金の用途を指定できる」点は
あえて無視していますのでご了承ください。

■はじめに:控除ではなく前払いと考えるべき

まず、「税控除」という表現が誤解を招きがちですが。
これは、要は「ふるさと納税で払えば、
住民税としては払わなくていいですよ」という制度。

つまり、税金の払い方を選んでいるだけで
支払う税の金額は変わらない、という点が最大のポイントです。

より正確にいうと、税金は増えますが、詳細は次の項目にて。

■前払いできる金額にも上限がある

対象金額に上限がある点にも注意。

例えば独身、年収400万円のAさんの場合
43,000円程度が寄付の上限となります。

寄付金額のうち2,000円だけが制度の対象となりますので、
ふるさと納税として43,000円寄付すれば
住民税が41,000円減るわけです。(=43,000-2,000)

前述した「支払額が若干増える」というのはここが要因です。

また、仮にふるさと納税を100,000円寄付しても
住民税は41,000円以上減ることはありません。

これが2つ目のポイント。

なお、ご自身の上限額については下記を参照ください。
簡単!4ステップでふるさと納税

■お礼を含めて考えると、損するラインがわかる

先ほどのAさんのケースで、実際いくらオトクになるか計算してみました。
簡単のため、以下の前提にしています。

・住民税支払額:10万円/年
・ふるさと納税寄付最大額:40,000円(40,000円寄付すると、住民税が38,000円減額)
・1万円の寄付で3千円相当のお礼がもらえる自治体に寄付を行う

例えば1万円寄付した場合、

寄付金:-10,000円
住民税減額:+8,000円
お礼:+3,000円

ですので、実質2,000円で
3,000円相当のお礼をもらえたことになります。

これをグラフにしたのが下図。
20160116_ふるさと納税

ポイントは以下2点です。

①寄付金額が上限に達するまでは、税金を前払いすればするほどお礼がもらえる
②寄付金が上限に達した後は、お礼を高値で買っているだけ

とかくメリットばかりが目につきがちですが、

①の範囲でも、実質的なメリットはそこまで大きくないこと
②の範囲では寄付のメリットがなくなってしまうこと

は、正しい理解が必要です。

ふるさと納税

ふるさと納税ならさとふるがおすすめ

CMでもおなじみのさとふる。寄付可能額チェッカーなどのサポートも充実しており、イチオシです。
ふるさと納税 さとふる
カテゴリー